ヌートリアとは?日本に広がる外来種の害獣
ヌートリア(Myocastor coypus)は南米原産の大型げっ歯類で、体長40〜60cm、体重3〜9kgに達します。戦時中に毛皮用として持ち込まれましたが、逸出・放棄により野生化。現在は近畿・中国・四国地方を中心に生息域を拡大しており、特定外来生物に指定されています。
ヌートリアによる主な被害
水田のイネ・レンコン・ハスなどの農作物を食い荒らし、田んぼの畦を掘り崩して水漏れを引き起こします。また河川の土手・堤防に直径20〜30cmの巣穴を掘ることで堤防が弱体化し、洪水リスクが高まります。在来植物の大量消費による生態系破壊、糞尿による水質汚染とレプトスピラ症などの感染症リスクも深刻です。
ヌートリアの見分け方
- 体型:体長40〜60cm、体重3〜9kgの大型げっ歯類
- 尾:細長いむき出しの尾(ビーバーのような平らな尾ではない)
- 歯:オレンジ色の大きな前歯が特徴的
- 後脚:水かきあり。半水生で水辺に生息
法律上の注意点:無許可駆除は禁止
ヌートリアは特定外来生物(外来生物法)に指定されており、無許可での捕獲・駆除は原則禁止です。自分で駆除する場合は都道府県や市区町村への申請・許可が必要です。農地や宅地に被害が出ている場合は各自治体が捕獲許可を発行するケースが多いため、まずは市役所・農業委員会に相談しましょう。
ヌートリア対策・防除方法
①侵入防止フェンスの設置
農地周辺に高さ60cm以上の金属製フェンスや電気柵を設置します。フェンス下部を地中に10cm以上埋め込むことが重要です。費用は1m当たり2,000〜5,000円程度が目安です。
②箱罠による捕獲
許可取得後、箱罠(ボックストラップ)で生け捕りにする方法が一般的です。餌にはサツマイモ・ニンジン・リンゴが有効です。捕獲後は適切に処分する必要があります。
③専門業者への依頼
許可申請から捕獲・処分まで一括対応してもらえます。費用目安は調査費・罠設置込みで3万〜10万円程度です。
自治体の補助金・助成制度
兵庫県・岡山県・滋賀県など生息密度が高い地域では、捕獲罠の購入費用や防護柵の設置費用に対して補助金が出る場合があります。市区町村の農業担当窓口に確認しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. ヌートリアを見かけたらどうすればいい?
A. 素手では触れず、市区町村の農業委員会や環境担当部署に連絡してください。
Q. ヌートリアは人を襲う?
A. 通常は臆病で逃げますが、追い詰められると咬みつくことがあります。前歯は非常に鋭く感染症リスクもあるため、近づかないのが安全です。

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